紅葬(くれないそう)の部屋

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「もしもし」

 

薗部(そのべ)は受話器を手に取った。

ベニヤ板(受話器のこと。子どもの頃に見たベニヤ板と色が似ていることから、“本当にそうだ”という気持ちで薗部が命名した)は心なしか、ゆっくりと膨張と収縮を繰り返し、呼吸というか、胎動というか、そのような雰囲気を帯びていた。勝俣、と言えるかもしれない。

 

薗部は外の世界を知らない。生まれた瞬間から、自分の身体よりも大きい白い靴下に包まれて生きてきたからだ。母は薗部を産んですぐ亡くなり、父はその前から行方知らずだった。牧(まき)がそう言っていた。ベニヤ板は心なしか、ゆっくりと膨張と収縮を繰り返していた。薗部は溶けたように、顔をだらしなく緩ませて笑った。

 

皆さまの頭には2つの疑問が浮かんでいることだろう。『薗部はベニヤ板をどこで見た?』『今薗部が手にした“ベニヤ板”は、いつから靴下の中にある?』

私は民意を代表し、薗部にその真相を尋ねた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん…ぁのね、ぉ紅茶がね、飲みたくなっちゃったの…」